オルソンの円環モデル(Olson's Circumplex Model)
オルソンの円環モデル(Olson's Circumplex Model)とは、家族の機能を測定する尺度の一つです。名前の通りオルソンが開発しました。
この尺度では、家族の機能を3つの側面から評価します。
①適応性(Flexibility)
②凝集性(cohesion)
③コミュニケーション(Communication)
です。
それぞれの内容を見ていきしょう。
適応性:状況的・発達的危機に対して、家族システムの勢力構造や役割関係などを変化させる能力
低い方から、「硬直(rigid)」-「構 造化(structured)」-「柔軟(flexible)」-「無秩序(chaotic)」の4段階で評価されます。
凝集性:家族成員がお互いにもつ情緒的なつながり
低い方から、「遊離(disengaged)」-「分離 (separated)」-「結合(connected)」-「膠着(enmeshed)」の4段階で評価されます。
コミュニケーション:凝集性と適応性の両次元を促進させる働きを持つ
変数は以下のものがあります。
話題の一貫性
尊重と注目
明確さ
表現の自由
共感
傾聴
自分のことを話す
他者のことをかわりに話す
さえぎり・割り込み・決めつけ
この家族機能尺度は、全次元とも中間のレベルで、働く事がもっとも機能的であり、問題のない健康な家族が位置し、高すぎても低過ぎても家族は機能的でなくなるということが一般的に言われているそうです。
参考情報
神谷葉南(2012)「中学生からみた家族の家族機能と家族満足度に関する研究」